(以下、毎日新聞より転載)
ミャンマー:長井健司さん射殺から3年 東京・渋谷で遺品展/愛媛
◇ミャンマー銃撃死「事件風化させぬ」
ミャンマーで07年9月、取材中に銃撃され死亡した今治市出身のフォトジャーナリストの長井健司さん(当時50歳)が契約していたAPF通信社(東京都)は、長井さんが使っていたビデオカメラや机などの展示を1日、東京都渋谷区の「サイゾー イベントスペース」で始める。事件から3年。「風化させまい」と同僚らの思いを込め、初めて開催する。改めて長井さんが殺された意味を問いかけ、真相追及を目指す。3日まで。
ビデオカメラは、滞在先だったタイ・バンコクのホテルにあった。メーンの取材道具で、タイのエイズ孤児や、イラクの子供たちを撮影する際に使った。ミャンマーへ入国の際は、「没収されるかもしれない」という懸念から、予備のカメラを持って行ったという。
このほか、会社に残された机や、学生時代から愛用していたギターなど約30点。机は、今でも同通信社に残されているものを展示する。普段は花や遺影が供えられ、社員が職場で酒を酌み交わす際は、長井さんの机にもビールが1缶、置かれることもあるという。
長井さんが生前に残した映像も再編集して上映され、最終日の3日午前11時15分からは、生前の長井さんと親しかった戦場カメラマンの渡部陽一さんと、同通信社の山路徹代表によるトークショーもある。
同社は「現場主義に徹した長井さんの取材姿勢や、報道の使命を考える機会にしてほしい」としている。
長井さんは、07年9月27日、ヤンゴンで反政府デモを取材中、軍兵士から至近距離で銃撃され、死亡。事件当時持っていたビデオカメラなどは押収されたままとみられる。
一般500円、高校生以下無料。トークショーは参加費3000円。同通信社(03・5574・7301)。
【津島史人】
(転載、終了)
毎日新聞
http://mainichi.jp/area/ehime/news/20101001ddlk38040685000c.html
(小学生ころの長井記者)
(高校生のころの長井記者)